穂竜は、特徴として青体色にパール鱗、さらに出目と獅子頭の表現を持つというもので、ほかの追随を許さないほど様々な形質が凝縮されています。
これが穂竜と命名され、品評会に出展されたのは1994年の第1回金魚日本一大会のことでした。アマチュア愛好家が30年に渡る育種の結果完成させた作出難易度の高い品種です。
この品種のような青体色のパール鱗を持つ品種は、金魚の本場中国でもほとんど見られない、とても珍しいものです。(引用:杉野裕志解説(2007)金魚80品種カタログ どうぶつ出版 p124)
穂竜の金と銀はそれぞれ、たわわに実った稲穂と青空をイメージしています。
変わり竜は、穂竜から派生して創り上げられた物です。その基準は、穂竜愛好会会則 「第4章 審査規定」 に記されております。
なお、「変わり竜」が正式名称であり「変り竜」は当会と関係ない魚です。
-----------穂竜之部-----------
〇.穂竜(ほりゅう)総則第三条及び、審査規定第一条第五項に記載
一.黄竜(こうりゅう)金(黄)色の魚体(【穂竜】の銀(青文)色が10%以下)二.藍竜(らんりゅう)藍又は銀(青文)色の魚体(【穂竜】の金(黄)色が10%以下)
三.茶藍竜(さらんりゅう)茶/藍の二色を有する魚体
四.黄茶藍竜(こうさらんりゅう)黄(金)/藍(銀)/茶(銅)の三色を有する魚体 (別名;メダル竜)
五.黒白竜 (こくびゃくりゅう)黒/白の二色を有する魚体
六.羽衣竜(はごろもりゅう)青文色の退色魚体
----------変わり竜之部-----------
七.黒青竜 (こくせいりゅう)背に浅葱色を有し黒斑の見られる魚体
八.黒赤竜 (こくせきりゅう)黒/赤の二色を有する魚体
九.黒黄竜 (こっきりゅう)黒/黄の二色を有する魚体(別名;虎竜〔こりゅう])
十.青竜(せいりゅう)腹部まで浅葱色を有する魚体
十一.緑竜(りょくりゅう)緑や黄緑の柄、又は斑が生じる魚体
十二.紫花竜(しかりゅう)体部の基本色が薄紫を有する魚体
十三.紫青竜(しせいりゅう)浅葱色に紫の柄が生じる魚体
十四.五花竜(ごかりゅう)黒/赤/白/青/黄色/紫等を有する魚体
十五.三色竜(さんしょくりゅう)赤・白・黒の三色を有する魚体
-----------審査対象外-----------
十六.白 竜(はくりゅう)白色の魚体
十七.黒 竜(こくりゅう)黒色の魚体
十八.赤 竜(せきりゅう)赤色の魚体 (別名;紅竜[こうりゅう])
十九.紅白竜(こうはくりゅう)赤・白の更紗模様の魚体
二十.赤眼竜(せきがんりゅう)アルビノの魚体 (別名;アルビノ竜)
穂竜は作出者である現名誉会長 榊氏により、昭和43年から藍竜晴我鳥頭魚〔黒青色オランダ出目獅子頭〕を元に紅白高頭パールを交配させて作り出されました。
穂竜の名前の「穂」は、兵庫県赤穂市〔作出者の出身地〕の穂と、稲穂のモミから、「竜」は竜眼〔出目金〕から命名されています。
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